腰椎分離すべり症の治療について
腰椎分離すべり症の治療方法としては、保存療法が最初に選択されます。安静、コルセット装着、鎮痛剤の投与、神経ブロックなどです。また、保存療法の基本は安静にすることです。
腰椎分離すべり症の保存療法では日常生活や仕事においては腰に負担のかかることを避けなければなりません。椅子に座ることができても、定期的にストレッチをすることが必要ですし、立ち仕事の時間も制限されます。
また、肥満気味の方であれば余計に腰への負担が重くなり、安静にすべき時間も長くとらなければならなくなりますので、出来るだけダイエットなどをするようにアドバイスされるでしょう。
安静にするという意味は、腰椎分離すべり症の痛みが無いようにすることはもちろん、捻ったり反ったりという動作をできるだけせずにいることです。また、安静にすることで筋肉は退化する傾向にありますので、タイミングを見計らってトレーニングをすることも必要になります。
特に鍛えなければならない部位は腹筋と背筋です。いずれも背骨を保持することをカバーする部位です。また、腰椎分離すべり症の痛みが酷く、耐えられない。このようなケースでは、薬物療法や牽引、温熱療法などを試行することになります。
病院にある程度継続的に通院して腰椎分離すべり症の様子を診てもらうことが必要です。薬物療法はあまり長期使用すると胃腸障害を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。
また、腰椎分離すべり症の痛みの大きさによってはブロック療法を適用することもありますが、こちらは局所麻酔薬を患部へ直接注射するため、薬物療法のような副作用の心配がありません。
腰椎分離すべり症の痛みが軽くなってきたら、やはりトレーニングをするようにすることが大事です。定期的にコルセットを外し、出来るだけ短時間で効率よく、が目安ですが、そのような体操方法の種類はかなり多くあります。
運動は痛みは無いという場合には特に注意して中止するほどのことはありませんが、下肢にまで痺れなどが出た場合には要注意です。この場合は運動を中止して、まず腰椎分離すべり症の専門治療を受け、安静にすることが求められます。