腰椎分離症と遺伝の関係性
腰椎分離症の主な原因は、外から与えられる大きな負荷や、日々の生活で少しずつ加えられる負荷の蓄積ですが、これらの要因は生活スタイルの違いによって、差が生まれる後天的な原因です。
もし、ご家族の方が腰椎分離症になったとしても、必ずしも子供が同じように発症するわけではありませんが、遺伝的に腰椎分離症になりやすい身体を持って生まれた方もごく稀に存在します。
患者さんのほとんどは、後天的な要素で腰椎分離症を発症しますが、ごく稀に生まれつき腰椎や頚椎の一部が変わった形で成長したり、骨そのものが脆くなっているなど、先天的な理由により腰椎分離症になる方もいらっしゃいます。
このような、先天的な骨の性質は遺伝する可能性はゼロではなく、先天性分離症を患った方のお子さんも同じように、分離症の症状を発症する可能性が高いと言われています。
ですので、ご自身でもお子様でも先天的な骨の異常が見受けられる方は注意しておいたほうが良いです。将来、腰椎分離症を発症する可能性は十分にあります。
予防法として、まずは腰周りの筋力を強化し、腰にかかる負荷を分散させること。これには特に専門的な知識は必要なく、腰を支えている、大腿四頭筋、腹筋、背筋を常日頃から意識して鍛えるようにします。
具体的なトレーニング内容としては、一般的に知られているスクワットや腹筋運動、ウォーキングなどが挙げられます。特に難しいトレーニングをする必要はなく、要は腰にかかる負担を筋力で補えるようにすれば良いのです。
大事なことはトレーニングをさぼることなく継続させていくことです。分離症は腰を支える筋力が体につけばほとんどの場合、回復していきますので、毎日の継続が予防に繋がっていきます。
また、手術で先天的に変形している骨を削ったり補強したりして、症状を未然に防ぐ方法が取られています。
通常手術による治療は、身体に負担が掛かるため積極的に行われることは少ないのですが、先天的な骨の異常がある場合、穂ねに関する病気になる可能性が普通の人よりもはるかに高いので、先のことを考えて、対策をとっておく必要がると考える医師は多いようです。